介護経営情報
ニュースレター 2026年8月号(Vol.172)

【今月のトピックスをお伝えします】
2026年7月20日〜8月19日を目安とした期間の中から、介護・福祉業界の行政関連情報として重要だと思われるトピックスを厳選してお届けいたします。関心をお持ちのテーマについてはリンク先を参照の上、更に深く内容をご確認下さい。皆さまの日々の活動、および中長期計画策定の補助資料として活用いただければ幸いです。
1. 『骨太方針2026』と2027年度(令和9年度)改定への生産性向上要件化の流れ
2026年7月21日に閣議決定された『経済財政運営と改革の基本方針2026』(通称:骨太方針2026)では、「成長型経済に合わせた持続可能な社会保障制度」の設計が強く掲げられました。2027年度の社会保障負担率を2025年度と同水準に抑制することが目標とされています。この方針を背景に、財務省の財政制度分科会は、令和9年度の介護報酬改定に向けて非常に厳しい「見立て」と提言を示しています(下記抜粋)。
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◆ 「2割負担」の判断基準見直し:
負担能力に応じた公平な負担を推進するため、2026年度(令和8年度)中に結論を得て、2割負担の対象者を確実に拡大する方針。
◆ 住宅型有料老人ホーム等の「囲い込み」適正化:
同一建物におけるケアマネジメントや訪問介護サービス等の基本報酬を引き下げ、出来高払いから包括報酬等へ移行することで、過剰サービスや不適切な誘導を抑制。
◆ テノロジー導入の賃上げ連動化(義務化の動き):
令和8年度の期中処遇改善における上乗せ要件(ケアプランデータ連携システム導入等)の実績を踏まえ、令和9年度改定では「介護記録ソフト」等のテクノロジー導入も更なる加算・基本報酬の要件に追加し、生産性向上を強力に義務付ける動き。
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■ 参考・引用元資料(一次情報)
・内閣府『経済財政運営と改革の基本方針2026』(2026年7月21日閣議決定)
https://www5.cao.go.jp/keizai-shimon/kaigi/cabinet/honebuto/2026/decision0721.html
2. 『介護労働実態調査(令和7年度)』にみる離職防止と新たな採用トレンド
2026年7月29日に公益財団法人介護労働安定センターから公表された最新の『令和7年度介護労働実態調査』結果。人手不足が依然として深刻な一方、定着率および新たな採用アプローチに関して興味深いデータが明らかになりました。直近の主要指標を以下に整理します。
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介護職員の離職率
令和7年度 最新調査結果(2026年7月公表):
12.4% (前年比横ばいで低水準維持)
経営上の示唆・ポイント:
早期定着は進むが、29歳以下の若年層の離職率は17.3%と突出して高く、若手の定着支援が急務。
人員の不足感
令和7年度 最新調査結果(2026年7月公表):
全体:65.8% / 訪問介護員:82.9%
経営上の示唆・ポイント:
訪問介護における不足感は8割を超え、採用困難が経営上の最大のボトルネックとなっている。
【新設】スポットワーク(単発雇用)の活用状況
令和7年度 最新調査結果(2026年7月公表):
活用率:8.9% (不足感が強い事業所は15.3%)
直接雇用移行率:28.0%
経営上の示唆・ポイント:
ギグワーカーを即戦力として活用し、利用事業所の約7割が働きぶりを肯定的に評価。そのまま自社雇用に繋げる新チャネルへ。
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また、直前職を辞めた理由として毎年首位を占める「職場の人間関係(上司・先輩との関係)」について分析したところ、退職の直接の引き金となる具体的な要因として、上司による言動や指導力不足が約半分近くを占めることが分かりました(最下部の図「直前の職場(介護関係)を辞めた人間関係の具体的理由(複数回答)」をご確認ください)。
「良好な人間関係の職場づくり(47.2%)」や「休みやすさ・勤務日時変更の柔軟性(43.2%)」は、職員が働き続けるための最重要要因。現場リーダー・管理者に対する指導法やコミュニケーションの研修を組織的に支援することが、最大の離職防止策となります。
■ 参考・引用元資料(一次情報)
・公益財団法人介護労働安定センター『令和7年度 介護労働実態調査結果』(2026年7月29日公表)
https://www.kaigo-center.or.jp/report/jittai/
3. 介護給付費分科会審議と8月1日食費基準引き上げの施行対応
今月は、法改正および臨時改定の実務対応に関して、対応および注視が必要な重要な動きが2点重なっています。
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1. 2026年8月1日施行:食費の基準費用額(補足給付)の引き上げ
令和8年度臨時改定(+2.03%)における「食費基準費用額の引き上げ(+0.09%)」が、本年8月1日より施行されました。6月に実施された処遇改善(+1.95%)に続く最終ステップとなります。施設等におかれましては、請求システムへの反映や、対象者・ご家族に対する確実な料金改定の説明実務を完了させ、トラブル防止に努める必要があります。
2. 8月5日・第262回介護給付費分科会:「夜間対応型訪問介護」の廃止と定期巡回への統合
社会福祉法改正により、2026年度末(2027年3月末)をもって「夜間対応型訪問介護」を廃止し、「定期巡回・随時対応型訪問介護看護」へ正式に統合することが決定され、その円滑な移行措置(2029年度末まで)について議論されました。夜間の人員確保やICT活用を前提とした、他職種・多事業所連携による24時間ケアサイクルへの組み換え準備が急務となっています。
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■ 参考・引用元資料(一次情報)
・厚生労働省『第262回 社会保障審議会介護給付費分科会資料』(2026年8月5日開催)
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_75011.html
・厚生労働省『令和8年度介護報酬改定(臨時改定)関係資料』(2026年8月1日施行分)
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000188411_00073.html
(2026-08-31)
介護助成金情報
介護事業関連助成金情報 【2013年6月24日更新】
◆雇用調整助成金 1人1日あたり7,870円を上限
※中小企業緊急雇用安定助成金は、平成25年4月1日より、雇用調整助成金に統合されました。
景気の変動、産業構造の変化その他の経済上の理由により、事業活動の縮小を余儀なくされた事業主が、一時的な雇用調整(休業、教育訓練または出向)を実施することによって、従業員の雇用を維持した場合に助成されます。
休業・教育訓練の場合、その初日から1年の間に最大100日分、3年の間に最大300日分受給できます。
出向の場合は最長1年の出向期間中受給できます。
受給額
受給額は、事業主が支払った休業手当等負担額の相当額に2/3の助成率を乗じた額です。
(平成25年4月1日から適用)
ただし教育訓練を行った場合は、これに教育訓練を行った場合の額が加算されます。
教育訓練(事業所内訓練)を実施したときの加算額・・・(1人1日当たり)1,500円
教育訓練(事業所外訓練)を実施したときの加算額・・・(1人1日当たり)3,000円
◆特定求職者雇用開発助成金(特定就職困難者雇用開発助成金)
高年齢者や障害者等の就職困難者をハローワーク等の紹介により、継続して雇用する労働者(雇用保険の一般被保険者)として雇い入れる事業主に対して、賃金相当額の一部が助成されます。
支給額
対象労働者が短時間労働者以外の者で、
高年齢者(60歳以上65歳未満)、母子家庭の母、父子家庭の父等である場合・・・・・・・90万円(助成対象期間:1年)
対象労働者が短時間労働者で、
高年齢者(60歳以上65歳未満)、母子家庭の母、父子家庭の父等である場合・・・・・・・60万円(助成対象期間:1年)
◆地域雇用開発奨励金
※平成25年5月16日より、地域求職者雇用奨励金と地域再生中小企業創業助成金は地域雇用開発奨励金に統合されました。
雇用機会が特に不足している地域(同意雇用開発促進地域等)の事業主が、事業所の設置・整備を行い、併せてその地域に居住する求職者等を雇い入れる場合、設置整備費用及び対象労働者の増加数に応じて助成されます。(1年毎に最大3回支給)
受給額
事業所の設置・整備費用と増加した支給対象労働者の数により 50万〜800万円の支給
◆トライアル雇用奨励金
※トライアル雇用奨励金については、従来、若年者トライアル雇用などの対象者ごとの制度でしたが、平成25年5月16日から対象者要件を見直し、フリーター・ニートなどの若年者・中高年齢者・母子家庭の母など職業経験、技能、知識等から安定的な就職が困難な求職者について、より広く適格者に有効活用されるよう、制度を一本化(障害者トライアル雇用を除きます。)しました。
職業経験、技能、知識等から安定的な就職が困難な求職者について、ハローワーク等の紹介により、一定期間試行雇用した場合に助成するものであり、それらの求職者の適性や業務遂行可能性を見極め、求職者および求人者の相互理解を促進すること等を通じて、その早期就職の実現や雇用機会の創出を図ることを目的としています。
受給額
支給対象者1人につき 月額4万円×最長3ヵ月間
◆中小企業労働環境向上助成金(個別中小企業助成コース)
雇用管理制度(評価・処遇制度、研修体系制度)の導入等を行う健康・環境・農林漁業分野等の事業を営む中小企業事業主(以下「重点分野関連事業主」という。)に対して助成するものであり、雇用管理責任者を選任し、雇用管理改善を推進し、人材の定着・確保を図ることを目的としています。
このうち介護関連事業主の場合は、健康づくり制度や介護福祉機器の導入も助成対象となります。
支給額
雇用管理制度助成の支給額、制度の導入に対して、次の金額を支給
・評価・処遇制度 …… 40万円
・研修体系制度 …… 30万円
・健康づくり制度 …… 30万円
介護福祉機器の導入に対して、導入に要した費用の1/2(上限300万円)
◆キャリアアップ助成金
有期契約労働者、短時間労働者、派遣労働者といったいわゆる非正規雇用の労働者(正社員待遇を受けていない無期雇用労働者を含む。以下「有期契約労働者等」という)の企業内でのキャリアアップ等を促進するため、これらの取組を実施した事業主に対して助成をするものです。
本助成金は次の6つのコースに分けられます。
I 正規雇用等転換コース
有期契約労働者の正規雇用等への転換、または派遣労働者の直接雇用化を行う事業主に対して助成するものであり、有期契約労働者等のより安定度の高い雇用形態への転換を通じたキャリアアップを目的としています。
受給額(1年度1事業所あたり10人までを上限とします。)
有期労働から正規雇用への転換等・・・・・・40万円
(支給対象者が母子家庭の母、又は父子家庭の父の場合、10万円加算)
有期労働から無期雇用への転換等・・・・・・20万円
(支給対象者が母子家庭の母、又は父子家庭の父の場合、5万円加算)
無期労働から正規雇用への転換等・・・・・・20万円
(支給対象者が母子家庭の母、又は父子家庭の父の場合、5万円加算)
II 人材育成コース
有期契約労働者等に対して職業訓練を行う事業主に対して助成するものであり、有期契約労働者等の職業能力開発を通じたキャリアアップを目的としています。
受給額(1年度1事業所あたり500万円を上限とします。)
Off−JT ・・・・・・・ (賃金助成) 1時間あたり 800円
(訓練経費助成) 実費相当額 上限20万円
OJT ・・・・・・・ (訓練経費助成) 1時間あたり 700円
III 処遇改善コース
有期契約労働者等の賃金水準の向上を図った事業主に対して助成するものであり、有期契約労働者等の処遇改善を通じたキャリアアップを目的としています。
受給額(1年度1事業所あたり100人までを上限とします。 )
賃金テーブル改定の対象となる支給対象者1人あたり1万円
なお、職務評価を活用して処遇改善を行う場合は、職務評価加算として1事業所当たり10万円を加算
IV 健康管理コース
有期契約労働者等に対して法定外の健康診断制度を導入する事業主に対して助成するものであり、健康管理体制の強化を通じた有期契約労働者等のキャリアアップを目的としています。
受給額
1事業所当たり40万円
V 短時間正社員コース
短時間正社員への転換や新たな雇い入れを行う事業主に対して助成するものであり、主にワーク・ライフ・バランスの観点から正規雇用労働者から短時間正社員に転換するケースや、短時間労働者を短時間正社員に転換するケースなどを想定しています。
受給額
支給対象者1人当たり20万円
(支給対象者が母子家庭の母等または父子家庭の父の場合は、1人あたり10万円を加算)
VIの「短時間労働者の週所定労働時間延長コース」の人数と合計し、1年度1事業所あたり10人までを上限
VI 短時間労働者の週所定労働時間延長コース
週所定労働時間が25時間未満の有期契約労働者等について、当該週所定労働時間を30時間以上に延長した事業主に対して助成するものであり、社会保険適用を受けることのできる労働条件の確保を通じた短時間労働者のキャリアアップを目的としています。
受給額
支給対象者1人当たり10万円
Vの「短時間正社員コース」の人数と合計し、1年度1事業所あたり10人までを上限
◆その他の助成金
・労働移動支援助成金
・高年齢者雇用開発特別奨励金
・沖縄若年者雇用促進奨励金
・両立支援助成金
・試行雇用奨励金(障害者)※精神障害者ステップアップ奨励金を統合
・成長分野等人材育成支援事業(震災特例・復興関連分)
・日本再生人材育成支援事業(平成25年1月創設)
・特定就職困難者雇用開発助成金
・被災者雇用開発助成金
・通年雇用奨励金
・障害者初回雇用奨励金
・キャリア形成促進助成金
・中小企業定年引上げ等奨励金
(2013-06-24)