介護経営情報

介護保険部会「給付と負担の見直しについて」のポイントを確認しておきましょう

2022年9月26日の介護保険部会にて厚労省が「給付と負担に関する指摘事項について」資料を提出

2024年度法改正に向けた導線的な議論として現在、先駆けて論点整理を行っている社会保障審議会介護保険部会(以下、本部会)。

例年の流れで行くと恐らく、2022年12月中旬〜末頃に「介護保険制の見直しに関する意見」として論点が整理された資料が公表されることになるかと思いますが、現在、本部会でも議論が進む中、9月26日にはいよいよ事業者にダイレクトに関わるかもしれない「給付と負担の見直し」のテーマが論点に上がってまいりました。

今回はこのテーマで挙げられた内容について、中でも介護事業経営にとって重要&大きな影響が出るかもしれないポイント、もしくは今後、重要テーマとして頭に留めておいた方が良いかもしれない内容を抜粋し、皆様にお伝えさせていただきたく思います。




「給付と負担に関する指摘事項」重要テーマ・ポイントの確認

では、早速、中身を確認してまいりましょう。今回は、

「ケアマネジメントに関する給付の在り方」
「軽度者への生活援助サービス等に関する在り方」
「『現役並み所得』『一定以上所得』の判断基準」
「福祉用具貸与の在り方の見直し」

の以上4つのテーマを資料から抜粋しています。

様々な行政会議の中で提起されてきた内容が列挙しておりますので、内容に目を通していただければ幸いです(各テーマごとに枠囲いをしておりますので、関心が高い領域を中心に目を通していただければ幸いです)。

先ずは「ケアマネジメントに関する給付の在り方」についてです。

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【ケアマネジメントに関する給付の在り方】
<経済財政運営と改革の基本方針2018>(平成30年6月15日閣議決定)
介護のケアプラン作成、多床室室料、介護の軽度者への生活援助サービスについて、給付の在り方を検討する。

<介護保険部会意見>(令和元年12月27日)
〇ケアマネジメントに関する給付の見直し(利用者負担を導入すること)について、見直しに慎重な立場から、以下の意見があった。
 ・利用者負担が増えることは容認できない。有料だからとサービス利用をやめてしまう人が出ないように、今後も10割給付を維持していくべき。
 ・入口での利用控えが危惧される中で、拙速な利用者負担の導入は反対。
 ・介護保険制度においてはケアマネジメントにより自立支援の調整が図られてきており、今後単身世帯の増加や年金水準の低下も懸念される中では、相談支援でインフォーマルサービスにつなげることも必要となる。ケアマネジャーは保険者の代理人、市町村の代わりを担う立場とも言え、利用者負担を求めることになじむのか疑問。現行給付を維持することが適当。
 ・利用者や家族の言いなりにならないか、セルフケアプランが増加し自立につながらないケアプランとならないかなどの課題を踏まえた上で、質の高いケアマネジメントの実現等の観点から慎重に検討すべき。今が適切な時期か否か冷静に見極める必要がある。また、障害者総合支援法における計画相談支援との整合性に鑑み、利用者負担の導入は慎重に検討すべき。

〇一方で、見直しに積極的な立場から、以下の意見があった。
 ・社会保険料の負担増により中小企業や現役世代の負担は限界に達しており、制度の持続可能性を確保するため、見直しを確実に実施すべき。見直しを行わない場合には、その要因と対応策を検討するなど、見直しに向けた道筋を示すべき。
 ・能力のある人には負担していただくことも重要であり、見直しが必要。ケアマネジャーの処遇改善を図るのであれば財源を確保するために利用者負担を導入すべき。
 ・介護保険制度創設から約 20 年が経ち、サービス利用も定着する中で、他のサービスでは利用者負担があることを踏まえ、見直しを実施すべき。
 ・現役世代の理解、利用者本位のケアプラン作成、質の高いケアマネジメントの観点から、利用機会の確保の点には留意しつつ、見直しを実施すべき。

〇このほか、ケアプランについて、ケアマネジャーが保険者に代わって考えるものということであれば利用者負担は不要であるが、介護サービスの一部ということであれば利用者負担を求めることが適当との意見、ケアマネジャーが保険者の代理人であれば市町村がケアマネジャーの質の評価を行っていく必要があるとの意見、ケアプランの質を確保していく上では、セルフケアプランによるサービス提供について給付対象とするか否かも検討すべきとの意見もあった。

〇ケアマネジメントに関する給付の在り方については、利用者やケアマネジメントに与える影響を踏まえながら、自立支援に資する質の高いケアマネジメントの実現や他のサービスとの均衡等幅広い観点から引き続き検討を行うことが適当である。

<新経済・財政再生計画改革工程表2021>(令和3年12月23日経済財政諮問会議)
60. 介護のケアプラン作成に関する給付の在り方について検討
 a. 2019 年度の関係審議会における審議結果を踏まえ、利用者負担の導入について、第9期介護保険事業計画期間に向けて、関係審議会等において結論を得るべく引き続き検討。

<歴史の転換点における財政運営>(令和4年5月25日財政制度等審議会)
居宅介護支援(ケアマネジメント)については、要介護者等が積極的にサービスを利用できるようにする観点から、利用者負担をとらない例外的取扱いがなされてきた。
しかしながら、介護保険制度創設から20年を超え、サービス利用が定着し、他のサービスでは利用者負担があることも踏まえれば、第9期介護保険事業計画期間から利用者負担を導入することは当然である。
そもそも、制度創設時、ケアプラン作成は「高齢者の自立を支援し、適切なサービスを確保するため、(中略)そのニーズを適切に把握した上で、ケアプランを作成し、実際のサービス利用につなぐもの」とされていたが、その趣旨にそぐわない実情も見られる。具体的には、居宅介護支援事業所の約9割が他の介護サービス事業所に併設しており、「法人・上司からの圧力により、自法人のサービス利用を求められた」という経験を見聞きしたケアマネジャーが約4割いるなど、サービス提供に公正中立性の問題が存在することが窺える。〔中略〕
利用者が自己負担を通じてケアプランに関心を持つ仕組みとすることは、ケアマネジャーのサービスのチェックと質の向上にも資することから、第9期介護保険事業計画期間から、ケアマネジメントに利用者負担を導入すべきである。

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続いて2つ目の抜粋テーマ「軽度者への生活援助サービス等に関する在り方」についてです。

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【軽度者への生活援助サービス等に関する在り方】
<経済財政運営と改革の基本方針2018>(平成30年6月15日閣議決定)
介護のケアプラン作成、多床室室料、介護の軽度者への生活援助サービスについて、給付の在り方を検討する。

<介護保険部会意見>(令和元年12月27日)
〇軽度者に対する給付の見直し(軽度者の生活援助サービス等の地域支援事業への移行)について、見直しに慎重な立場から、以下の意見があった。
 ・見直しは、将来的には検討が必要であるが、総合事業の住民主体のサービスが十分ではなく、地域ごとにばらつきもある中では、効果的・効率的・安定的な取組は期待できない。まずは現行の総合事業における多様なサービスの提供体制の構築等を最優先に検討すべき。
 ・見直しは、総合事業の実施状況や市町村の意向を踏まえて慎重に検討すべき。総合事業の課題である実施主体の担い手不足が解消される見込みもない中では市町村も対応できず、現段階での判断は現実的でない。
 ・要介護1・2の方は認知症の方も多く、それに対する自治体の対応体制も不十分である。受入体制と効果的な対応策が整備されるまでは、見直しは時期尚早。
 ・介護離職ゼロの観点や利用者の生活実態を十分踏まえて慎重な検討が必要。
 ・訪問介護における生活援助サービスは身体介護とあわせて一体的に提供されることで有用性が発揮され、利用者の生活を支えており、要介護度にかかわらず同量のサービスを受けている。切り離した場合には状態が悪化して給付増につながる懸念もあり、慎重に検討すべき。
 ・介護サービス利用者の負担増となることを懸念。要介護1・2の方は軽度者ではなく、認知症の方もおり、重度化防止のためには専門職の介護が必要。施設に入れない、低所得で高齢者向け住まいに入れないなど様々な理由で生活援助サービスを必要としている方がいることに留意が必要。たとえ総合事業が充実したとしても、要介護認定を受けた人の給付の権利を奪うことは反対。

〇一方で、見直しに積極的な立場から、以下の意見があった。
 ・社会保険料の負担増により中小企業や現役世代の負担は限界に達しており、制度の持続可能性を確保するため、見直しを確実に実施すべき。見直しを行わない場合には、その要因と対応策を検討するなど、見直しに向けた道筋を示すべき。
 ・人材や財源に限りがある中で、専門的サービスを必要とする重度の方に重点化することが必要であり、見直しを実施すべき。
 ・大きなリスクは保険制度で、小さなリスクは自己負担で、という考え方に基づき、給付と負担にメリハリを付けることが必要。軽度者への生活援助サービスについてもその観点から考えるべき。
 ・軽度者に対する給付の見直しの観点からも、総合事業の実施体制の構築に向けた更なる取組を具体的に明らかにした上で、早期に実施すべき。

〇このほか、介護が必要になる主な理由は認知症であり、要介護1・2で介護の負担が軽いということは決してない。要介護1・2の人を軽度者と称するのは誤解を与えかねないとの意見があった。

〇軽度者の生活援助サービス等に関する給付の在り方については、総合事業の実施状況や介護保険の運営主体である市町村の意向、利用者への影響等を踏まえながら、引き続き検討を行うことが適当である。

<新経済・財政再生計画改革工程表2021>(令和3年12月23日経済財政諮問会議)
62.介護の軽度者への生活援助サービス・福祉用具貸与に関する給付の在り方等について検討
 a.介護の軽度者への生活援助サービス等の地域支援事業への移行を含めた方策について、2019年度の関係審議会における審議結果を踏まえ、 第9期介護保険事業計画期間に向けて、関係審議会等において結論を得るべく引き続き検討。

<歴史の転換点における財政運営>(令和4年5月25日財政制度等審議会)
要介護1・2への訪問介護・通所介護についても、生活援助型サービスをはじめとして、全国一律の基準ではなく地域の実情に合わせた多様 な人材・多様な資源を活用したサービス提供を可能にすることが効果的・効率的である。 先に述べた地域支援事業の在り方の見直しに取り組みつつ、第9期介護保険事業計画期間に向けて、要介護1・2への訪問介護・通所介護に ついても地域支援事業への移行を検討し、生活援助型サービスをはじめとして、全国一律の基準ではなく地域の実情に合わせた多様な人材・多 様な資源を活用したサービス提供を可能にすべきである。を行うことが適当である。

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続いて3番目の抜粋テーマ、「『現役並み所得』『一定以上所得』の判断基準」についてです。

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【「現役並み所得」「一定以上所得」の判断基準】
<介護保険部会意見>(令和元年12月27日)
〇「現役並み所得」「一定以上所得」の判断基準の見直しについて、見直しに慎重な立場から、以下の意見があった。
 ・見直しについて、介護サービス利用者の負担増となることを懸念。医療を利用するケースや扶養家族がいるケースもあり、負担能力を踏まえた議論が必要。また、利用者負担を原則2割負担とすることは、制度の持続可能性の確保のためであったとしても、生活、介護が立ち行かなくなることは明らかであり認められない。
 ・これまでの2割、3割負担の導入は高齢世帯に大きな影響を与えており、「一定以上所得」の判断基準の見直しについては利用者の生活実態も踏まえて慎重に検討すべき。
 ・早期に専門的な介護サービスを受けることは重度化を防止し社会全体にとってプラスとなる。利用者負担について、入口の規制を強化することは反対。
 ・介護は医療と異なり長期にサービスを受けるケースが多く、自己負担割合の変更は高齢世帯への影響が大きい。原則2割負担ということについては生活への影響を踏まえて慎重に検討すべき。
 ・利用者負担を原則2割負担とすることについては、まずは業務効率化や ICT の導入、補足給付の見直しなど、今できる工夫を行った上で見直しを行うべき。

〇一方で、見直しに積極的な立場から、以下の意見があった。
 ・社会保険料の負担増により中小企業や現役世代の負担は限界に達しており、制度の持続可能性を確保するため、見直しは確実に実施すべき。 見直しを行わない場合には、その要因と対応策を検討するなど、見直しに向けた道筋を示すべき。利用者負担の原則2割化についても今後に向けて方向性を示していくべき。
 ・保険料の極めて大幅な伸びを少しでも抑制していくためには、少なくとも現状それほど多くない2割負担の対象範囲を拡大することが必要。将来的には利用者負担の原則2割化といったことも議論していくことが必要。
 ・負担する能力のある人は負担するべきであり、見直しを推し進めるべき。
 ・制度の持続可能性を担保していくためには、給付と負担のバランスがしっかりと確保されることが必要。現役並み所得の基準の見直しについてしっかりと議論を進めるべき。
 ・能力のある人には負担していただくことも重要であり、負担能力に応じて広く薄く負担をお願いする観点からも、2割負担の対象について拡大が必要。
 ・65 歳で3割負担、 70 歳で2割負担である医療とのバランスも考えて、被保険者全て原則1割負担でよいかも検討すべきではないか。

〇このほか、利用者負担においては低所得者への配慮を行うとともに、高所得者については保険料、利用者負担ともに高いことについて懇切丁寧な説明の下、理解を得るべきとの意見があった。また、所得だけでなく資産も捕捉し勘案していくという観点も必要ではないかとの意見、保険料の設定方法も踏まえて、自己負担割合についても1割未満とする設定が考えられるのではないかとの意見もあった。

〇「現役並み所得」「一定以上所得」の判断基準については、利用者への影響等を踏まえつつ、引き続き検討を行うことが適当である。

<経済財政運営と改革の基本方針2021>(令和3年6月18日閣議決定)
全世代対応型の持続可能な社会保障制度を構築する観点から、給付と負担のバランスや現役世代の負担上昇の抑制を図りつつ、保険料賦課限度額の引上げなど能力に応じた負担の在り方なども含め、医療、介護、年金、少子化対策を始めとする社会保障全般の総合的な検討を進める。

<新経済・財政再生計画改革工程表2021>(令和3年12月23日経済財政諮問会議)
55. 高齢者医療制度や介護制度において、所得のみならず資産の保有状況を適切に評価しつつ、「能力」に応じた負担の検討
63. 医療・介護における「現役並み所得」の判断基準の見直しを検討
 b. 現役との均衡の観点から介護保険における「現役並み所得」利用者負担割合を3 割とする所得基準等の判断基準の見直しについては、2019年度の関係審議会における審議結果も踏まえ、利用者への影響等を考慮しながら、第9期介護保険事業計画期間に向けて、関係審議会等において結論を得るべく引き続き検討。

<歴史の転換点における財政運営>(令和4年5月25日財政制度等審議会)
介護保険制度の持続可能性を確保するためには、利用者負担の更なる見直しをはじめとした介護保険給付の範囲の見直しに引き続き取り組むことも必要である。
利用者負担については、2割・3割負担の導入を進めてきたが、今般の後期高齢者医療における患者負担割合の見直し等を踏まえ、介護保険サービスの利用者負担を原則2割とすることや2割負担の対象範囲の拡大を図ること、現役世代との均衡の観点から現役世代並み所得(3割)等の判断基準を見直すことについて、第9期介護保険事業計画期間に向けて結論を得るべく、検討していくべきである。

<経済財政運営と改革の基本方針2022>(令和4年6月7日閣議決定)
給付は高齢者中心、負担は現役世代中心というこれまでの社会保障の構造を見直し、能力に応じて皆が支え合うことを基本としながら、それぞれの人生のステージに応じて必要な保障をバランスよく確保する。その際、給付と負担のバランスや現役世代の負担上昇の抑制を図りつつ、後期高齢者医療制度の保険料賦課限度額の引上げを含む保険料負担の在り方等各種保険制度における負担能力に応じた負担の在り方等(137)の総合的な検討を進める。全世代型社会保障の構築に向けて、世代間の対立に陥ることなく、全世代にわたって広く基本的な考え方を共有し、国民的な議論を進めていく。〔中略〕
これらの取組について、今後、生産年齢人口が急速に減少していく中、高齢者人口がピークを迎えて減少に転ずる2040年頃を視野に入れつつ、コロナ禍で顕在化した課題を含め、2023 年、2024年を見据えた短期的課題及び中長期的な各種の課題を全世代型社会保障構築会議において整理し、中長期的な改革事項を工程化した上で、政府全体として取組を進める。
(137)これまでの経済財政運営と改革の基本方針や新経済・財政再生計画改革工程表に掲げられた医療・介護等に関する事項を含む。

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最後に4番目の抜粋テーマ、「福祉用具貸与の在り方の見直し」についてです。

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【福祉用具貸与の在り方の見直し】
<令和3年度予算の編成等に関する建議>(令和2年11月25日財政制度等審議会)
福祉用具貸与について、貸与に係る給付費に加え、毎月のケアプラン作成等のケアマネジメントにも給付費がかかることから、購入する場合に比して多額の費用を要している。また、予算執行調査において、福祉用具貸与のみを内容とするケアプランが約 6 %を占め、その内容として歩行補助杖等廉価な品目が約7割を占めていることが確認されている。
そこで、歩行補助杖などの廉価な福祉用具については、保険給付による貸与から販売に変えることで毎月のケアプラン作成等のケアマネジメントの費用を不要とすることが考えられる(なお、要介護認定を更新する際や、利用者が地域包括支援センター等に相談する際など、必要に応じて状態を把握・評価すること等が考えられる)。具体的には、 軽度者も 使うことを想定し、要介護度に関係なく給付対象となっている廉価な品目(歩行補助杖、歩行器、手すり等)について、貸与ではなく販売とすべきである。販売となったとしても、購入者の自己負担は購入費用の原則1割となるともに、販売後に保守点検があるとしても、販売業者がその費用を明確化させた上で、販売に伴う付帯サービスとして位置付けて販売時に評価することが考えられる。

<新経済・財政再生計画改革工程表2021>(令和3年12月23日経済財政諮問会議)
62. 介護の軽度者への生活援助サービス・福祉用具貸与に関する給付の在り方等について検討
c. 福祉用具貸与の在り方について、要介護度に関係なく給付対象となっている廉価な品目について、貸与ではなく販売とするなど、2020 年度の関係審議会における審議結果を踏まえ、引き続き必要な対応を検討。

<歴史の転換点における財政運営>(令和4年5月25日財政制度等審議会)
ケアマネジャーは、インフォーマルサービスだけでなく、介護保険サービスをケアプランに入れなければ報酬を受け取れないため、「介護報酬算定のため、必要のない福祉用具貸与等によりプランを作成した」ケアマネジャーが一定数いることが確認されている 。

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情報収集をタイムリーに行い、十分な思考時間の確保を

以上、今月は9月26日に開催された介護保険部会の内容から4つのテーマを抜粋し、お伝えさせていただきました。上記抜粋内容にもある通り、本部会としては、各テーマに対して「賛成or反対」或いは「積極姿勢or慎重(消極)姿勢」等々、(部会としての)見解を示す訳ではなく、基本的には両論併記の状態に留めるスタンスを取っておりますが、それでも漏れ聞こえてくる議論の様子などを注視することで、「どちらの意見が優勢か」、一定程度の推測も出来るものと思われます(それらの議論が更に活発化するのは来年度に開催される「介護給付費分科会」になろうかと思いますが)。

経営者・幹部の皆様は是非、今回含めた今後の情報をご自身でもしっかり追いかけていただくと共に(資料は全て厚生労働省のHPにアップされますので)、皆様が関心をお持ちのテーマに対し、「もし、〇〇のような状態が起こったら、自社の経営にどのような影響が出る可能性があるだろうか?」「それらに対し、どのように対応するべきなのだろうか?」等々、早め・早めに思考を進める時間を確保されることを強くお勧めする次第です。

今後、我々もしっかりと追いかけ、タイムリーな情報提供を心掛けてまいりますので、引き続きよろしくお願い致します。

※上記内容の参照先URLはこちら

https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_28065.html






(2022-09-30)

介護助成金情報

介護事業関連助成金情報 【2013年6月24日更新】

◆雇用調整助成金 1人1日あたり7,870円を上限
※中小企業緊急雇用安定助成金は、平成25年4月1日より、雇用調整助成金に統合されました。

景気の変動、産業構造の変化その他の経済上の理由により、事業活動の縮小を余儀なくされた事業主が、一時的な雇用調整(休業、教育訓練または出向)を実施することによって、従業員の雇用を維持した場合に助成されます。
休業・教育訓練の場合、その初日から1年の間に最大100日分、3年の間に最大300日分受給できます。
出向の場合は最長1年の出向期間中受給できます。

受給額
受給額は、事業主が支払った休業手当等負担額の相当額に2/3の助成率を乗じた額です。
(平成25年4月1日から適用)
ただし教育訓練を行った場合は、これに教育訓練を行った場合の額が加算されます。
教育訓練(事業所内訓練)を実施したときの加算額・・・(1人1日当たり)1,500円
教育訓練(事業所外訓練)を実施したときの加算額・・・(1人1日当たり)3,000円



◆特定求職者雇用開発助成金(特定就職困難者雇用開発助成金)

高年齢者や障害者等の就職困難者をハローワーク等の紹介により、継続して雇用する労働者(雇用保険の一般被保険者)として雇い入れる事業主に対して、賃金相当額の一部が助成されます。

支給額
対象労働者が短時間労働者以外の者で、
高年齢者(60歳以上65歳未満)、母子家庭の母、父子家庭の父等である場合・・・・・・・90万円(助成対象期間:1年)

対象労働者が短時間労働者で、
高年齢者(60歳以上65歳未満)、母子家庭の母、父子家庭の父等である場合・・・・・・・60万円(助成対象期間:1年)



◆地域雇用開発奨励金
※平成25年5月16日より、地域求職者雇用奨励金と地域再生中小企業創業助成金は地域雇用開発奨励金に統合されました。

雇用機会が特に不足している地域(同意雇用開発促進地域等)の事業主が、事業所の設置・整備を行い、併せてその地域に居住する求職者等を雇い入れる場合、設置整備費用及び対象労働者の増加数に応じて助成されます。(1年毎に最大3回支給)

受給額
事業所の設置・整備費用と増加した支給対象労働者の数により 50万〜800万円の支給



◆トライアル雇用奨励金
※トライアル雇用奨励金については、従来、若年者トライアル雇用などの対象者ごとの制度でしたが、平成25年5月16日から対象者要件を見直し、フリーター・ニートなどの若年者・中高年齢者・母子家庭の母など職業経験、技能、知識等から安定的な就職が困難な求職者について、より広く適格者に有効活用されるよう、制度を一本化(障害者トライアル雇用を除きます。)しました。

職業経験、技能、知識等から安定的な就職が困難な求職者について、ハローワーク等の紹介により、一定期間試行雇用した場合に助成するものであり、それらの求職者の適性や業務遂行可能性を見極め、求職者および求人者の相互理解を促進すること等を通じて、その早期就職の実現や雇用機会の創出を図ることを目的としています。

受給額
支給対象者1人につき 月額4万円×最長3ヵ月間



◆中小企業労働環境向上助成金(個別中小企業助成コース)

雇用管理制度(評価・処遇制度、研修体系制度)の導入等を行う健康・環境・農林漁業分野等の事業を営む中小企業事業主(以下「重点分野関連事業主」という。)に対して助成するものであり、雇用管理責任者を選任し、雇用管理改善を推進し、人材の定着・確保を図ることを目的としています。
このうち介護関連事業主の場合は、健康づくり制度や介護福祉機器の導入も助成対象となります。

支給額
雇用管理制度助成の支給額、制度の導入に対して、次の金額を支給
 ・評価・処遇制度 …… 40万円
 ・研修体系制度   …… 30万円
 ・健康づくり制度 …… 30万円

介護福祉機器の導入に対して、導入に要した費用の1/2(上限300万円)




◆キャリアアップ助成金

有期契約労働者、短時間労働者、派遣労働者といったいわゆる非正規雇用の労働者(正社員待遇を受けていない無期雇用労働者を含む。以下「有期契約労働者等」という)の企業内でのキャリアアップ等を促進するため、これらの取組を実施した事業主に対して助成をするものです。
本助成金は次の6つのコースに分けられます。


I 正規雇用等転換コース
有期契約労働者の正規雇用等への転換、または派遣労働者の直接雇用化を行う事業主に対して助成するものであり、有期契約労働者等のより安定度の高い雇用形態への転換を通じたキャリアアップを目的としています。

受給額(1年度1事業所あたり10人までを上限とします。)
有期労働から正規雇用への転換等・・・・・・40万円
(支給対象者が母子家庭の母、又は父子家庭の父の場合、10万円加算)
有期労働から無期雇用への転換等・・・・・・20万円
(支給対象者が母子家庭の母、又は父子家庭の父の場合、5万円加算)
無期労働から正規雇用への転換等・・・・・・20万円
(支給対象者が母子家庭の母、又は父子家庭の父の場合、5万円加算)


II 人材育成コース
有期契約労働者等に対して職業訓練を行う事業主に対して助成するものであり、有期契約労働者等の職業能力開発を通じたキャリアアップを目的としています。

受給額(1年度1事業所あたり500万円を上限とします。)
Off−JT ・・・・・・・ (賃金助成) 1時間あたり 800円
             (訓練経費助成) 実費相当額 上限20万円
OJT   ・・・・・・・ (訓練経費助成) 1時間あたり 700円


III 処遇改善コース
有期契約労働者等の賃金水準の向上を図った事業主に対して助成するものであり、有期契約労働者等の処遇改善を通じたキャリアアップを目的としています。

受給額(1年度1事業所あたり100人までを上限とします。 )
賃金テーブル改定の対象となる支給対象者1人あたり1万円
なお、職務評価を活用して処遇改善を行う場合は、職務評価加算として1事業所当たり10万円を加算


IV 健康管理コース
有期契約労働者等に対して法定外の健康診断制度を導入する事業主に対して助成するものであり、健康管理体制の強化を通じた有期契約労働者等のキャリアアップを目的としています。

受給額
1事業所当たり40万円


V 短時間正社員コース
短時間正社員への転換や新たな雇い入れを行う事業主に対して助成するものであり、主にワーク・ライフ・バランスの観点から正規雇用労働者から短時間正社員に転換するケースや、短時間労働者を短時間正社員に転換するケースなどを想定しています。

受給額
支給対象者1人当たり20万円
(支給対象者が母子家庭の母等または父子家庭の父の場合は、1人あたり10万円を加算)
VIの「短時間労働者の週所定労働時間延長コース」の人数と合計し、1年度1事業所あたり10人までを上限


VI 短時間労働者の週所定労働時間延長コース
週所定労働時間が25時間未満の有期契約労働者等について、当該週所定労働時間を30時間以上に延長した事業主に対して助成するものであり、社会保険適用を受けることのできる労働条件の確保を通じた短時間労働者のキャリアアップを目的としています。

受給額
支給対象者1人当たり10万円
Vの「短時間正社員コース」の人数と合計し、1年度1事業所あたり10人までを上限



◆その他の助成金

・労働移動支援助成金
・高年齢者雇用開発特別奨励金
・沖縄若年者雇用促進奨励金
・両立支援助成金
・試行雇用奨励金(障害者)※精神障害者ステップアップ奨励金を統合
・成長分野等人材育成支援事業(震災特例・復興関連分)
・日本再生人材育成支援事業(平成25年1月創設)
・特定就職困難者雇用開発助成金
・被災者雇用開発助成金
・通年雇用奨励金
・障害者初回雇用奨励金
・キャリア形成促進助成金
・中小企業定年引上げ等奨励金



(2013-06-24)